CMSには、国内で開発されているもの、海外から日本に入ってきたものの両方があります。メンテナンス性や運営のしやすさから考えて、国産CMSを選びたいという声も多いもの。ここでは、国産CMSを使うことで得られるメリットについてご紹介していきます。
CMSの中でも、全世界的に使われているのは海外発のオープンソースのものが主流。代表的なものとしてWordPressが挙げられます。しかし、日本の企業でこれを使うと、いくつかのデメリットがあります。
海外製のCMSも、日本語に翻訳されているものはたくさんあります。しかし、それでもユーザーフレンドリーとは言い難い側面があります。日本語のマニュアルがなかったり、読みにくかったりして、いざメンテナンスをしようと思っても方法がわからず、手間がかかってしまいます。
結果として、メンテナンスは専門家に任せることになり、コストがかさむという可能性も否定できません。
メンテナンス性の低さは、担当できる人材が限定されることにもつながります。使いこなすのに一定のスキルが必要とされるので、誰でもできるものとは言い難くなります。そうすると、経験値のある人材だけがメンテナンスできることになってしまい、担当者がいないときに運営面で不便が生じてしまうのです。
オープンソースのものは、世界で幅広く使われています。その分、悪意のある攻撃の対象となりやすいとも言えます。カスタマイズされたシステムだとアップデートがしにくくなることもあり、セキュリティ対策のコストと必要性が増すという弱点があるのです。
アップデートやバージョンアップなどのメンテナンスを制作会社に依頼したり、更新作業をやってもらったりする場合に、制作会社への支払いが発生します。こういったコストを含めると、サイトのランニングコストの見通しが立てにくくなってしまうことも。年度末には予算が不足して更新できない、なんてことも起こり得ます。
では、海外CMSと比べて国産のものにはどんなメリットがあるでしょうか。
日本語で、日本人に使いやすく作られていることがほとんどなので、操作がしやすいです。マニュアルも充実しているので、ITが得意な人材でなくても運用がしやすくなります。
日本のベンダーがサポートしてくれるので、いざというときのサポートで頼りやすいというメリットがあります。何かおきたときの対応の速さやサービスレベルが高いので、ユーザーとしては安心ですね。
CMSといっても、目的によって必要な機能が異なります。国産のCMSのなかから、必要な機能や求められるレベルに合わせたものをしっかり選定すれば、結果的にコストパフォーマンスは高くなります。
最後に、国産CMSをご紹介します。
コンテンツ管理、コミュニティ機能、ソーシャルメディア連携機能、アクセスログ統計機能、会員管理システム連携
WEBサイトの一括移行が簡単にできる
動的CMSなので大量のコンテンツの管理が簡単
さまざまな機能を搭載したオールインワン仕様
コンテンツ管理、独自のテンプレートタグ、イメージエディタ、自動保存、ブロックエディタなど
WAF、脆弱性対応、データ暗号化、操作ログの取得とDL、鍵管理(暗号化の鍵管理を行えるかどうか)、
プログラムソースのバージョン管理対応のパッケージ型CMS(2022年3月調査時点)の中から、目的ごとのオススメCMSをご紹介します。
HeartCore CMS
引用元:HeartCore Webコンテンツ管理システム設定ガイド[PDF]
https://www.heartcore.co.jp/file.jsp?id=49551&version=ja
導入コストが安く、
DBから情報を自動更新したい
ECサイト・中規模サイト
分類 | 動的CMS |
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サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
基幹システムとの連携、サイト内検索機能、マルチドメイン、多言語対応(170ヶ国)、SNS連携、ヘッドレス配信機能 |
導入先企業 | 日本航空、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など |
Adobe Experience
Manager Sites
引用元:Adobe Experience Manager Sites公式HP
https://business.adobe.com/jp/products/experience-manager/sites/aem-sites.html
豊富なマーケティング機能を駆使して成果改善したい大規模サイト
分類 | 動的CMS |
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サイト 規模 |
数万ページ以上 |
主な 機能 |
コンテンツのパーソナライズ化、Adobe製品と連携、ヘッドレス配信機能、マルチサイト管理、翻訳 |
導入先企業 | mastercard、kaoなど |
NOREN
引用元:WDONLINE
https://book.mynavi.jp/wdonline/detail_summary/id=102645
更新頻度は少なめで、より強度なセキュリティを重視とする中規模サイト
分類 | 静的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
多段階承認フロー、多言語対応(日・英・中・韓)、タイマー自動公開、デザインテンプレート、共通部品 |
導入先企業 | 伊藤忠商事、神戸製鋼所など |
※1 動的CMSとは…閲覧者がアクセスするたびにHTMLを生成しユーザーごとに内容を出し分けたり変化させられるCMS
※2 静的CMSとは…閲覧者がアクセスするHTMLページを事前に準備しておくタイプのCMS
【選定条件】
HeartCore CMS…基幹システムとの連携ができ、サイト内検索がデフォルトで組み込まれているパッケージ型CMS
Adobe Experience Manager Sites…Adobe Creative Cloudとのネイティブ連携できる唯一のCMS
NOREN…パスワード変更の際、本人だけにパスワードを通知する機能があり、静的処理を行っているパッケージ型CMS