最近よく見かけるようになったのが「ヘッドレスCMS」。これは従来のCMSとは何が違うのでしょうか?その特徴と、メリット・デメリットをご紹介します。あわせて、おすすめのヘッドレスCMSもご紹介していきます。
ヘッドレスCMSとは、ページの表示機能をもたないCMSのことを言います。…と言われてもピンとこないかもしれません。ヘッドレスCMSでは、コンテンツの内容や機能などを操作・編集することができ、その内容を閲覧者に対して表示する機能はほかのフレームワークに任せる、というものです。
では、編集や管理の機能と表示機能を分けることにどんなメリットがあるのでしょうか?次に、ヘッドレスCMSのメリットとデメリットをご紹介します。
従来のCMSでは、CMS側で表示を管理するので対応するデバイスが限られています。したがってブラウザによって表示が左右されてしまったり、アプリでのコンテンツ表示の管理が難しいという側面があります。
ヘッドレスCMSの場合は表示には干渉せず、内容のデータを送り出すだけにとどまります。表示機能は自由に選んだり開発したりすることができるので、PCやスマホ、タブレットのブラウザ以外のプラットフォーム、たとえばiOSのアプリなどにも対応させやすくなります。
コンテンツの内容と表示部分が切り離されているので、システム開発の責任の所在がはっきりします。見た目と内容が切り離されているので、何か問題があったときに修正対応の担当者を定めやすいというメリットがあります。
また閲覧者に対して公開されるのは表示部分だけの機能なので、CMS本体へのアクセスがしにくく、セキュリティ対策につながるというメリットも。
コンテンツの表示部分が切り離されていることで、内容の見せ方を自由に開発することができます。ブラウザなどに依存せずに自由なレイアウトが組めるので、コンテンツに手を入れなくてもデザインのリニューアルなどがしやすくなります。
コンテンツの編集・管理と表示が切り離されており、それぞれの分野でスキルが求められます。それに対応できる人材を確保するのが難しく、特にエンジニアではない人材だけで導入するのは難しいと言えます。
最後に、ヘッドレスCMSの中でも国産の製品で導入しやすいものをご紹介しましょう。
コンテンツ管理、コミュニティ機能、ソーシャルメディア連携機能、アクセスログ統計機能、会員管理システム連携
WEBサイトの一括移行が簡単にできる
動的CMSなので大量のコンテンツの管理が簡単
さまざまな機能を搭載したオールインワン仕様
EC連携、コンテンツ管理、アクセス解析、メール配信、デジタルマーケティングなど
WAF、脆弱性対応、データ暗号化、操作ログの取得とDL、鍵管理(暗号化の鍵管理を行えるかどうか)、
プログラムソースのバージョン管理対応のパッケージ型CMS(2022年3月調査時点)の中から、目的ごとのオススメCMSをご紹介します。
HeartCore CMS
引用元:HeartCore Webコンテンツ管理システム設定ガイド[PDF]
https://www.heartcore.co.jp/file.jsp?id=49551&version=ja
導入コストが安く、
DBから情報を自動更新したい
ECサイト・中規模サイト
分類 | 動的CMS |
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サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
基幹システムとの連携、サイト内検索機能、マルチドメイン、多言語対応(170ヶ国)、SNS連携、ヘッドレス配信機能 |
導入先企業 | 日本航空、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など |
Adobe Experience
Manager Sites
引用元:Adobe Experience Manager Sites公式HP
https://business.adobe.com/jp/products/experience-manager/sites/aem-sites.html
豊富なマーケティング機能を駆使して成果改善したい大規模サイト
分類 | 動的CMS |
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サイト 規模 |
数万ページ以上 |
主な 機能 |
コンテンツのパーソナライズ化、Adobe製品と連携、ヘッドレス配信機能、マルチサイト管理、翻訳 |
導入先企業 | mastercard、kaoなど |
NOREN
引用元:WDONLINE
https://book.mynavi.jp/wdonline/detail_summary/id=102645
更新頻度は少なめで、より強度なセキュリティを重視とする中規模サイト
分類 | 静的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
多段階承認フロー、多言語対応(日・英・中・韓)、タイマー自動公開、デザインテンプレート、共通部品 |
導入先企業 | 伊藤忠商事、神戸製鋼所など |
※1 動的CMSとは…閲覧者がアクセスするたびにHTMLを生成しユーザーごとに内容を出し分けたり変化させられるCMS
※2 静的CMSとは…閲覧者がアクセスするHTMLページを事前に準備しておくタイプのCMS
【選定条件】
HeartCore CMS…基幹システムとの連携ができ、サイト内検索がデフォルトで組み込まれているパッケージ型CMS
Adobe Experience Manager Sites…Adobe Creative Cloudとのネイティブ連携できる唯一のCMS
NOREN…パスワード変更の際、本人だけにパスワードを通知する機能があり、静的処理を行っているパッケージ型CMS