自社サイトの管理や更新をしやすくしてくれるCMS。企業のホームページにCMSを導入することで、具体的にはどんなメリットが得られるのでしょうか。メリットデメリットの両面をご紹介していきます。
ブログ記事や商品情報などを更新する際に、ホームページ制作会社にいちいち依頼しているとコストが膨れ上がってしまいます。その点、CMSならWEBなどの知識が少しあればかんたんに更新ができるので、社内で対応が可能。長い目で見て、コスト削減効果が大きいと言えます。
費用と同様に、時間の節約も可能です。更新する部分が発生するたびに制作会社に連絡して更新してもらい、費用を払うのでは時間がかかりすぎます。社内でコンテンツ制作を行い、すぐにアップロードができる点でCMSでの管理は優れています。
制作会社に更新を依頼すると、更新内容の指示や必要なファイルのやりとりなど、手間がかかってしまいます。更新後のチェックや修正まで考えると、その時間的コストは見過ごせないレベルになってしまうのです。結果的に、社内で更新するよりも手間がかかってしまう恐れがあります。
こういった手間を省き、スピーディに更新作業を進められることは大きなメリットとなるでしょう。
CMSの操作にはそれほど難しい部分はなく、コンテンツの更新なら誰でも操作できるレベル。ホームページの担当者を複数置き、更新作業を分担することもできます。作業が属人化せず、誰かの負担を極端に大きくすることなく運営することができます。
CMSは、ただのhtmlサイトよりも多機能で、できることが多くなります。したがって、その分制作費用も高くなりがち。ランニングコストまで考えれば決して高額ではなく、コスト削減につながる部分もあります。ただ、初期費用が高くなることだけは注意が必要です。
ローカルのPCで制作したページをウェブにアップする形なら、データは社内に残ります。しかしCMSはウェブ上で制作や更新作業を行うので、トラブルが起きた場合にデータがなくなる可能性があります。もっとも、これはバックアップツールなどを使うことで手間を省くことはできます。
CMSはプラグインなどで機能の追加ができるのが強み。しかし機能追加やカスタマイズには多少の専門知識が必要です。場合によっては制作会社に依頼する必要が生じることも。
もちろん専門家でなくてもある程度のカスタマイズは可能。社内にそういった作業を得意とする人材がいれば心配は要りません。
社内で更新作業ができるということは、社内の人材で更新作業を負担しなければならないということでもあります。
総じて、初期費用が高くなること以外はメリットのほうが大きいと考えられるCMS。コストや手間を削減しながら、コンテンツの更新頻度を上げることも十分可能です。
加えて注意しておくとすれば、セキュリティ対策。特にECサイトを運営する場合などは、セキュリティに気を配っておくことはマストと言えます。CMSは高額なシステムなので、セキュリティ機能が優れているものを採用するといいでしょう。特にセキュリティを重視するなら、無料で使えるオープンソース型やすべてのデータがウェブ上にあるクラウド型よりも、パッケージ型をお勧めします。
これからの時代、ますますセキュリティ面での配慮が求められるようになることが予想されます。セキュリティを重視して、安心して運営できるCMSを導入しましょう。。
最後に、パッケージ型の商用CMSの例を3製品ご紹介します。
コンテンツ管理、コミュニティ機能、ソーシャルメディア連携機能、アクセスログ統計機能、会員管理システム連携
WEBサイトの一括移行が簡単にできる
動的CMSなので大量のコンテンツの管理が簡単
さまざまな機能を搭載したオールインワン仕様
EC連携、コンテンツ管理、アクセス解析、メール配信、デジタルマーケティングなど
コンテンツを複数のデバイスに表示、会員管理、承認ワークフロー、ニュース一覧自動更新など
WAF、脆弱性対応、データ暗号化、操作ログの取得とDL、鍵管理(暗号化の鍵管理を行えるかどうか)、
プログラムソースのバージョン管理対応のパッケージ型CMS(2022年3月調査時点)の中から、目的ごとのオススメCMSをご紹介します。
HeartCore CMS
引用元:HeartCore Webコンテンツ管理システム設定ガイド[PDF]
https://www.heartcore.co.jp/file.jsp?id=49551&version=ja
導入コストが安く、
DBから情報を自動更新したい
ECサイト・中規模サイト
分類 | 動的CMS |
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サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
基幹システムとの連携、サイト内検索機能、マルチドメイン、多言語対応(170ヶ国)、SNS連携、ヘッドレス配信機能 |
導入先企業 | 日本航空、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など |
Adobe Experience
Manager Sites
引用元:Adobe Experience Manager Sites公式HP
https://business.adobe.com/jp/products/experience-manager/sites/aem-sites.html
豊富なマーケティング機能を駆使して成果改善したい大規模サイト
分類 | 動的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数万ページ以上 |
主な 機能 |
コンテンツのパーソナライズ化、Adobe製品と連携、ヘッドレス配信機能、マルチサイト管理、翻訳 |
導入先企業 | mastercard、kaoなど |
NOREN
引用元:WDONLINE
https://book.mynavi.jp/wdonline/detail_summary/id=102645
更新頻度は少なめで、より強度なセキュリティを重視とする中規模サイト
分類 | 静的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
多段階承認フロー、多言語対応(日・英・中・韓)、タイマー自動公開、デザインテンプレート、共通部品 |
導入先企業 | 伊藤忠商事、神戸製鋼所など |
※1 動的CMSとは…閲覧者がアクセスするたびにHTMLを生成しユーザーごとに内容を出し分けたり変化させられるCMS
※2 静的CMSとは…閲覧者がアクセスするHTMLページを事前に準備しておくタイプのCMS
【選定条件】
HeartCore CMS…基幹システムとの連携ができ、サイト内検索がデフォルトで組み込まれているパッケージ型CMS
Adobe Experience Manager Sites…Adobe Creative Cloudとのネイティブ連携できる唯一のCMS
NOREN…パスワード変更の際、本人だけにパスワードを通知する機能があり、静的処理を行っているパッケージ型CMS