会員登録したユーザーだけがアクセスできたり、あるいは一般ユーザーと会員ユーザーでアクセスできる範囲を変えたりできる「会員制サイト」。目的はさまざまですが、製品やサービスの追加購入につなげやすいという特徴があります。
このページでは、会員サイトの特徴とメリットについてご紹介していきます。
会員登録したユーザーだけが知り得る情報を提供したり、会員同士の交流のための場を設けたり、さまざまな形で運営されているサイトを指します。会員だけがすべての範囲にアクセスできるタイプと、登録しなくても一般ユーザーが一部のページだけ見られるサイトのふたつに分類されます。
会員制サイトの公開の方式は3つに分類できます。
一般ユーザーが誰でもアクセスできる、一般的なサイトの形式です。ECサイトの場合は、マイページなどは会員登録が必要となります。
完全に会員限定のサイトのことを「クローズドサイト」と呼びます。
一般公開されていないので検索エンジンでは見つけることができず、SEO対策もできません。そのため、サイトの存在を知ってほしい人にはあらかじめ告知や案内を送っておく必要があります。
一部の情報は一般ユーザーに公開し、商品やサービスを注文するためには会員登録が必要なサイトなどをセミクローズドサイトと言います。こちらはクローズドサイトとは違い、検索エンジンで見つけることができます。
BtoBの卸売りサイトなどで採用されることがあります。たとえば一般ユーザーには定価で、会員には卸売り価格で販売する、というようなサービスを展開してることもあります。
CMSを使って会員制サイトを構築するには、3つの方法が挙げられます。
無料で使えるオープンソースのCMSを使って会員制サイトをつくることができます。プラグインを使えば簡単に会員管理ができ、自分の使いやすいようにカスタマイズすることもできます。
中でもWordPressはシェアが大きく、プラグインも豊富なので使いやすいでしょう。ただしユーザーが多い分だけ悪質な不正アクセスの標的にされやすく、セキュリティに配慮しなければなりません。会員制サイトは個人情報を取り扱うので、そういった情報の漏洩に注意を払いましょう。
セキュリティリスクがあるので、オープンソースとはいえ制作会社に依頼してセキュリティ性の高いサイトを構築することをおすすめします。
CMSベンダーが開発した有料CMSを使って会員制サイトを作ることもできます。これはオープンソースではないぶん、企業や組織の利用形態に合わせ商用利用しやすいように機能を設計してあります。これらの基本機能がパッケージされていて、会員制サイトも安全に作りやすくなります。
高機能で自由度が高く、ベンダーからのサポートが得られるという点で、会員制サイトはパッケージ型CMSを使うことをおすすめします。初期費用はかかりますが、より使いやすいサイトを構築することができます。
クラウドで提供されているサービスで、ネット上にデータを置いて管理や更新をするタイプのCMSを使って会員制サイトを構築することもできます。こちらは自社サーバを用意する必要もなく、初期費用が比較的定額です。構築までの時間が短いこともメリットと言えます。
ただし、使っている間はずっとランニングコストがかかり、自由度もパッケージ型には劣ります。
会員制サイトは、サイトをつくる目的に合わせて構築方法を選ぶとよいでしょう。コストや構築期間、セキュリティリスク、カスタマイズのしやすさなど、実際にどのように運用するか検討したうえで選ぶことが必要です。
個人情報の取扱いに配慮してセキュリティを充実させたい、高機能な会員サイトをつくりたい、サポートを受けながら運用したい場合などは、CMSベンダーによるパッケージ型CMSを選ぶとよいでしょう。
引用元:Heartcore 公式HP
https://www.heartcore.co.jp/cms/heartcore/index.html
コンテンツ管理、コミュニティ機能、ソーシャルメディア連携機能、アクセスログ統計機能、会員管理システム連携
引用元:NOREN 公式HP
https://noren.ashisuto.co.jp/
サイト内検索、アクセスログ解析、多言語対応、WYSIWYGエディタ、ブロックエディタ、コンテンツの一元管理、ユーザ操作履歴の把握、ユーザ管理など
引用元:WebRelease 2 公式HP
https://www.frameworks.co.jp/
サイトの生成、ユーザ管理、テンプレート管理、公開承認管理、マルチデバイス配信、コンテンツ配信管理、操作履歴、外部リンクチェック機能など
WAF、脆弱性対応、データ暗号化、操作ログの取得とDL、鍵管理(暗号化の鍵管理を行えるかどうか)、
プログラムソースのバージョン管理対応のパッケージ型CMS(2022年3月調査時点)の中から、目的ごとのオススメCMSをご紹介します。
HeartCore CMS
引用元:HeartCore Webコンテンツ管理システム設定ガイド[PDF]
https://www.heartcore.co.jp/file.jsp?id=49551&version=ja
導入コストが安く、
DBから情報を自動更新したい
ECサイト・中規模サイト
分類 | 動的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
基幹システムとの連携、サイト内検索機能、マルチドメイン、多言語対応(170ヶ国)、SNS連携、ヘッドレス配信機能 |
導入先企業 | 日本航空、三菱UFJモルガン・スタンレー証券など |
Adobe Experience
Manager Sites
引用元:Adobe Experience Manager Sites公式HP
https://business.adobe.com/jp/products/experience-manager/sites/aem-sites.html
豊富なマーケティング機能を駆使して成果改善したい大規模サイト
分類 | 動的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数万ページ以上 |
主な 機能 |
コンテンツのパーソナライズ化、Adobe製品と連携、ヘッドレス配信機能、マルチサイト管理、翻訳 |
導入先企業 | mastercard、kaoなど |
NOREN
引用元:WDONLINE
https://book.mynavi.jp/wdonline/detail_summary/id=102645
更新頻度は少なめで、より強度なセキュリティを重視とする中規模サイト
分類 | 静的CMS |
---|---|
サイト 規模 |
数千~数万ページ程度 |
主な 機能 |
多段階承認フロー、多言語対応(日・英・中・韓)、タイマー自動公開、デザインテンプレート、共通部品 |
導入先企業 | 伊藤忠商事、神戸製鋼所など |
※1 動的CMSとは…閲覧者がアクセスするたびにHTMLを生成しユーザーごとに内容を出し分けたり変化させられるCMS
※2 静的CMSとは…閲覧者がアクセスするHTMLページを事前に準備しておくタイプのCMS
【選定条件】
HeartCore CMS…基幹システムとの連携ができ、サイト内検索がデフォルトで組み込まれているパッケージ型CMS
Adobe Experience Manager Sites…Adobe Creative Cloudとのネイティブ連携できる唯一のCMS
NOREN…パスワード変更の際、本人だけにパスワードを通知する機能があり、静的処理を行っているパッケージ型CMS